保護犬ピアのお散歩道

久々のブログです。

春には編集に携わった書籍『医療者のためのLGBTQ講座』が出版されたり、初めて研究論文がpublishされ大学からプレスリリースが行われ、複数のメディアから取材依頼をいただき、慌ただしい日々を送っていました。

そんな中で、保護犬ピアが我が家に来てから半年が経ちました。

散歩に行けなくなり、悩んだ時期が長かったので、誰かの役に立てばと思い、我が家での経験をシェアしたいと思います。(まったく面白くないですが、あえて詳しく書きました)

 

その1、ピアの背景について

ピアは千葉県九十九里浜付近で捕獲され、動物愛護センターに収容された後、ちばわんという団体のスタッフに引き出されました。その後、ちばわんの預かりスタッフさんの元で、2か月ほど過ごしてから我が家にやってきました。犬は大好きだけれど、人間(特に男性と子ども)、自転車、バイクにとても怯える犬でした。

 

その2,散歩に行けなくなった

ピアが我が家に来た直後は、尻尾を完全にしまいながらも散歩は何とかできていました。ただ、人や自転車とすれ違うと、パニックになり、おしっこやうんちを漏らして怯えていました。徐々に散歩に連れていこうとすると抵抗するようになり、2週間ほど経ったときに、玄関前に座り込み、まったく動かなくなりました。

 

その3, 自宅にてトレーニン

その後しばらくはまったく散歩に行けず、心配した私達はインターネットや書籍などを読みあさり、まずは飼い主との信頼関係を作る必要がありそうと考え、エサを使ってお座り、待て、伏せといった基本的なコマンドの練習を始めました。室内では全く排泄ができず、庭で何とか排泄は済ませられるようになりました。周りの家から生活音が聞こえるとビクっとして怯えてしまい、時には庭で座り込んで全く動けなくなり、抱きかかえて家に帰ったこともありました。

また玄関前に連れ出して、外にしばらくいるという練習も行いました。足がブルブルと震えていましたが、時間をかけて少しずつ行動範囲を広げ、家の前5mぐらいは時折出られるようになりました。

 

その4,思い切って朝3時に車で散歩に連れていく

あまりに家から出れず、自宅内で飛び回るようになり、運動不足を実感していました。人がいなそうな朝3時頃を狙って、車で15分ほど離れた公園に連れていったところ、そこでは歩けるようになりました。仕事もあるので、週2回連れていくのが限界でしたが、1回の散歩で1時間ほど歩くようにしました。真冬で、身体の芯から冷え、家に帰ってからのお風呂が最高の時間となりました。公園の周りには大型トラックがたくさん走っていて、ここで徐々に車に慣れていきました。

 

その5,引越しをし、トレーナーに相談

私達が住んでいたのは23区内で、家の周りを10分歩くと少なくとも10人とすれ違います。ピアにとってこの環境はかなり厳しいのではないかという結論に至り、東京の郊外にあるパートナーの家にプチ引越しをしました。

引越し後も散歩はなかなかうまくいきませんでした。玄関前を犬が通ると、家の中で吠えるようになりました。ピアが来てから3か月ほどは一度も吠えたのを聞いたことがありませんでした。散歩に行けていない分、足に絡みついたり飛びかかってきたりすることが増え、しつけをした方がいいのか悩みました。そこで、トレーナーのところにいってカウンセリングを受けました。結果、「吠えるのも、家で暴れるのも、今はすべてスルーしてください」とはっきりと言われました。家の中で、吠えたりできるようになったのはむしろ成長であり、外でもそういったエネルギーを発散できるようになったら初めてトレーニング開始の段階に至るとのことでした。社会化するために、若いうちになるべく人、自転車、バイクなど苦手なものに触れさせてくださいと言われました。

 

その6,1時間玄関前に座り込む怪しい飼い主になる

パートナーの杏奈は、トレーナーに言われたことをすぐに実践しました。玄関の前にピアを連れて、毎日1時間そこに座っていました。ピアは相変わらず怯えていたようですが、その間に犬を連れたたくさんの人から声をかけられたそうです。「好奇心があるから大丈夫よ」、「お、ずいぶん慣れてきなぁ」といった声かけをたくさんしてもらい、時には通りがかった人からおやつをもらうこともあり、すごく練習になったようです。

 

その7, 近くて遠い近所の公園

近所にたくさん犬が住んでいることが救いとなりました。ある日、家の前を大きなプードル犬が通りかかり、その犬についていく形で近所の公園に行くことができるようになりました。それ以来、犬に会いたい気持ちが強く、歩いて5分ほどの近所の公園には散歩に行けることが増えました。

段々と、自転車やバイク、人とすれ違ってもパニックにならないようになり、散歩の時間は朝の4時半と夜の23時から、朝6時と夜7時といったように、私達の生活時間に合わせても外に出られるようになりました。

 

振り返ってみると、半年前今のように1日2回の散歩(歩いて5分の公園ではありますが)に行けるようになる未来は全く描けていませんでした。一進一退というところがあり、昨日できていたことが急にできなくなることもあります。杏奈は一時、熱心になりすぎて、散歩に行けるようになった後、また散歩に行けなくなった時には、泣いてしまったたこともありました。今では、杏奈の涙も、夜3時のストイックな散歩も、よい思い出です。

でもずっと続いてたら、なかなか大変だったなぁ。

犬のトレーナーの動画や、保護犬の飼い主さんのブログにはとても助けてもらいました。

 

これからもきっと、いろいろな事があると思いますが、楽しんで過ごしていきたと思います。

旅行先でのお散歩

お友達のワンちゃんと